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夢が現実となり 世界が始まりを告げた 崩れかけた道の上にひとり 光などない漆黒の世界 光をなくし自由を捨てた 蒼空までもなくなろうとした そんな世界にただひとり 私は歩き出した そこには 空を見上げる人がいた 本当は全て知っている そんな瞳を持っていた 私はまた、歩き出す そこには 水面を見つめる人がいた 鏡を見つめる人がいた 2人は 誠の自分を見つめていた その瞳は 歪みと嫉妬 私はまた、歩き出す この先に 果てはあるのだろうか 暗闇の世界そこには 求める人がいた 求めることが罪 そんな世界の中の 被害者 その瞳は 悲しみと愛しさ 私はまた、歩き出す そこには 自由をもとめた 2人の人がいた 夢を現実とし この世界を造り出した 創造者 2人は現実をすてた けれど現実は2人を 逃がさなかった どんなにあらがっても 夢は夢 2人はついに 夢から覚めてしまった 2人は現実に絶望する この世界をも絶望で包む この世界が絶望に呑まれたとき それがこの世界の終わり 終盤 それが決まり ルール そして ついにその時がやってきて この歪んだ パラドックスの世界は まるで、泡沫のように 一瞬で崩れ落ちた
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