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信「オーイ、黒咲さん」
先輩の声が聞こえたのかこっちに走ってきた。
彩乃「信先輩どうしたんですか?」
信「陸上部に入るかもしれない、山下健吾君だ」
健吾「や、山下です。よろしくお願いします」
信先輩に紹介されたので、流れるように挨拶をした。
彩乃「別にタメ口でいいよ。同い年だしね。私の名前は黒咲 彩乃(クロサキ アヤノ)長距離ランナーよ。種目は主に1500mをやってるわ」
健吾「俺も1500mやってますよ」
彩乃「…。まだ入部してないんでしょ? 他の部活も見てみたら? 私まだメニュー終わってないから」
健吾「え、あ…」
彩乃「バイバイ」
そう言うと彼女は華麗に走っていった。
信「と、まあこんな感じの奴だ。あいつは他の部活も見ろとか言ってたけど俺としたらやっぱり陸上部に入って欲しい」
健吾「考えておきます…」
そう言って俺は校庭を後にした。
春の風が少し寒かった。
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