始まりは…

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ある朝… 私の部屋に目覚ましが鳴り響く 「ん~…」 嫌々体を起こし着替え、リビングへと行った 「あ…莉帆おはよう」 「おはよう…お母さん……ふぁぁっ」 お母さんはやれやれという感じで 「ご飯出来てるから食べなさい」 と促した ふと、テーブルに目をやるとまぁありきたりな朝食が並んでるわけで… 席を見ると兄が居ない あれ…お兄ちゃんまだ寝てるのかな? そう思った私は母に 「ねぇお母さん、お兄ちゃんは?」 と聞いた 「そういえばそうね…」 私の隣で母が叫んだ 「啓甫~!早く降りて来なさーい」 と、上から 「んー、わかってるよー」 と聞こえてた 今は 7:00 私達の学校は8:30までに行けば大丈夫 だからまだゆっくりしてても良いんだけど… 最終的に兄が起きて来たのは7:30ぐらい 私は学校の支度を整え、兄を待つ 数分が経過してから兄も部屋に来る 「行くぞ」 「うん」 私達はいつも一緒に学校へと向かう 篁兄妹は付き合っている などと噂がたてられたりするが… お兄ちゃん、ルックス良いからなぁ… はっきり言って兄はモテる だって、頭良いし、なんでも出来るし… 兄はバイオリン、ピアノを弾くのが上手くて家にもあるから時々弾いてくれる 兄が奏でるメロディーは時によって変わる… まるで兄の感情を表したような… 「莉帆、今日は遅くなるって言っておいてくれないか?」 「え…?良いけど…なんで?」 「うん、昨日女の子に言われたんだよ、今日の放課後体育館裏でまってるって…」 なんともベタな… しかもそれって告白じゃね…? お兄ちゃんも鈍臭いよねぇ… 「そうなんだ?わかった」 「よろしく、じゃ」 そして私達はそれぞれのクラスへと向かった 1‐D 此処が私の教室… 兄は3‐G この学校はG組まである でも絶対G組にはなりたくないな… だって あれだよ? あの黒光りした、カサカサ動くヤツ 考えたら鳥肌立ってきた… 「莉帆~!」 「あ!理恵!おはよっ」 「おは」 「皆おはよっ!!」 と挨拶を交わす チャイムが鳴り響き、席に座る 担任が教室に入って来た はぁ、お兄ちゃん…何してるかなぁ… 窓の外を見て考えていた
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