七月二十八日①

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ピッピッピッ 俺の部屋に無機質な電子音が鳴り響く。 「う、う~ん」 しかし俺、佐久間祐真はそれでも起きられず布団の中にもぞもぞと潜りこもうとすると。 ガチャッ バンッ!! 「うるさいわよ! 早く起きなさい!!バカ祐真!!」 いきおいよく飛び込んできたのは俺の双子の姉、佐久間祐美だった。 「……うるせーな。朝からそんなわめき立てるなよ」 眠そうに俺は目覚まし時計を止めながらつぶやく。 「わめかせてるのはアンタでしょ。 アンタの目覚ましの音、隣の私の部屋まで響くのよ! 気になって、勉強も手がつかないじゃない!!」 .
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