第二章 始動

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深夜1時。  俺は自宅前にある階段を降りたところにある小さな広場にいる。 広場と言っても、ここからは町の景色しか見えないのだが。 いつも人気の少ないここで、俺は"お役目"のために準備をする。 <それじゃ、始めるよ>  蓮の言葉と共に風がビュッと吹いた。 <…あの世とこの世を繋ぐ路(みち) 路開かれし時        一度(ひとたび)悪しきもの 宙を舞い意図知れず消えてゆく>    蓮が言葉を発する度に木々がざわめき風はうなる。  俺はそれを肌で感じながら目を閉じた。 <我は悪霊滅すること "お役目"と心に刻む 我今この地に参る>  蓮が最後に言ったあと、俺の躯は光に包まれた。 毎度思うが、この感じには慣れない。 体の内部を何かが動き回っているような感じだ。 光が消えた後俺は姿を現した。
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