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自室のドアを開ける。
俺の部屋は黒を貴重とした質素な部屋だ。
物がごちゃごちゃ置いてあるのが気に食わないので、基本的に物は置かないようにしているからだ。
「出てきていいぞ」
俺がそう言うと、俺の中にいた蓮が出てきた。
<久しぶりの外は気持ちがいいよ>
蓮は出てくると、床にあぐらをかいて伸びをした。
蓮の姿はほとんどはっきり俺の目に見えている。
霊感の無い奴には見えないらしいが、俺の家族は何故か皆霊感が強い。
だから蓮は、一日のほとんどを俺の中で過ごしている。
実体化した蓮は赤と黒の炎のような色の変わった袴を着ている。
そして、少し長めの髪の毛を高い位置で後ろで結っている。
結ってある髪の隙間から、ピアスのついた耳が出ている。
蓮いわく二十歳らしい。
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