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「ピンポーン」
話の途中でチャイムが鳴る。
「は~い。」
母が玄関のある一階へと降りていく。母の姿がみえなくなったと思ったら突然下の妹サヤが泣き出した。
「サヤ、おかん戻ってくるまでに泣き止めよ。」
毅然とした態度で私は言い放った。冷たいようだが母があのようにあっけらかんとしている以上私たちが弱音を吐くわけにはいかない。
「うん。わかっとる。」
消え入りそうな声でサヤが答える。
…
「回覧板やったわ。」
五分程して母が戻ってきたときには約束通りサヤは泣き止んでいた。
母が戻り、話が再開する。
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