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美来が話を終えると影宮は、写真をじっくりと見つめている。
「あの…、依頼、受けていただけますよね」
影宮の意識が写真にいってるので美来は不安そうな声で尋ねた。
「え? あ、大丈夫ですよ。 依頼されたら最後までやり通すのがウチのポリシーですから」
影宮は笑いながら写真を美来の前に戻そうとする。 すると、影宮の動きが止まった。
「そういえば、上島さんは霊感とかあります?」
いきなりの質問に美来は少し間を置き首を横に振る。
「じゃあ、最近体のどっかが重いと感じた事は?」
妙に優しくしてくる影宮に疑問を感じながら首から肩辺りが少し重い事を話した。
「あぁ、やっぱりね…
上島さん、ちょっとじっとしてて貰えるかな。 大丈夫、すぐ終るよ」
そう言いながら、影宮は懐から少し厚い手帳を取り出し開いた。
「魔法律第802条、無断寄生の罪により[地獄の風]の刑に処す」
影宮がそう言い終ると、いきなり窓が勢いよく開き風が部屋に入って来た。 風は、机の上の書類を飛ばしながら部屋中を駆け回っているかの様に吹き荒れる。
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