ようこそ、退治屋へ

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美来は、曖昧な返事をする。 しかし、影宮は嬉しそうな顔をした。 「今の事は、頭の隅にでも入れといて貰えれば良いよ。 それじゃあ、明日にでもその場所に行きますか」 そう言うと、影宮は懐から何らかの番号が書かれている紙を取り出す。 「これ、ここの電話番号。 あと、一つ条件として明日は貴方も現場へ一緒に来てください」 美来は、影宮の条件を承諾し紙を受け取ると一礼をして出ていった。 「影宮さん。 本当に彼女を連れて行くんですか?」 美来が事務所から出てから数分後、影宮は書類を見ながらソファーに寝転がっていた。 「まぁね、多分だけどあの人霊感ありそうだったし…、何とかなるんじゃないかな」 友里絵に質問されているにも拘らず書類から目を放さないでいる。 「何とかなるって、また前みたく依頼者が憑依されてしまったらどうするんですか」 影宮の態度に少しばかり苛つきを感じたのか、友里絵は声を荒げた。
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