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ある悪魔が、地獄の王のところに向かっていた。その表情は緊張していたが、どこか嬉しさのようなものが混じっていた。
しばらく歩き、悪魔は王の部屋の前についた。王の部屋は、誰の目から見ても、権力のある者の部屋だとわかるくらい大きく、扉だけでも高さ10メートルはある。悪魔は一度深呼吸をし、扉をノックした。
「誰だ」
扉の中から、腹に響くような低い声が聞こえてきた。
「No.8622341、第二級悪魔、ストラでございます」
この悪魔は、『ストラ』という名前のようだ。
「……入れ」
その声とともに、巨大な扉がゆっくりと開いた。
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