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「このアマ…
ふざけんじゃねぇよ」
ゴロツキ共には鈴花と名乗った彼女の言葉は一切耳に入らなかったようだ。
ゴロツキ共は一気に鈴花を取り囲む。
「へぇ~…私とやろうってのぉ?
なかなか勇気あるじゃん。お兄ちゃん達」
ニヤリと下品な笑みを浮かべ、鈴花は言った。
ソレを合図にゴロツキ共は一斉に鈴花に飛び掛かる。
「…フッ!雑魚共が!はいやーっ!!」
鈴花が叫ぶと同時に赤いオーラが拳の周りに纏う。
「はぁっ!!」
「な、にぃ?!」
ゴロツキの一人がいとも簡単に鈴花の拳によって突き飛んだ。
「ギャアアアッ!あぢぃいいっ」
ゴロツキの一人は炎に纏われてイカれたように暴れ回る。
「まだやる?」
鈴花の笑みは更に下品になる。
「この女…一体なんなんだよ…」
「だーかーら、愛と正義のツヴァイザーだって言ってるでしょーが」
両手を腰にあて、下品な笑みを浮かべたまま鈴花は言った。
「私にのされたくなかったら、全員家に帰りなさい?」
まるで小さな子供をあやすようなバカにした口調で鈴花はゴロツキたちを諭そうとする。
――が、そんな言葉でゴロツキ達の怒りが収まる訳がなかったのだ。
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