‡ツヴァイザーという存在‡

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「小枝房(さえぶさ)さん、コイツ、ツヴァイザーらしいですぜぇ」 ゴロツキ達はどうやらボスである男に話しかけたようだ。 「…ああ?」 段ボールを下敷きに寝ていた男は不機嫌そうに重い腰を上げる。 「ツヴァイザーだと……?」 不機嫌そうに小枝房という男は鈴花を見上げた。 「俺の可愛いブラザーたちに手を出すとは、なかなかやんちゃなツヴァイザーだよなぁ?俺らを取り締まる暇があるなら、そこらへんにいる魔族でも掃除してきたらどうだよ?」 小枝房は挑発的な口調で鈴花に言う。短気な鈴花は小枝房の挑発的口調に我慢がならなかった。 「へぇ…… 随分と偉そうじゃない?ここらの治安は私たちが守ってるって言うのにさ」 鈴花はわざと冷静な口調で小枝房に言ってやる。ツヴァイザーとしての威厳を示す為だ。 「フン、どの口下げて守ってるなんて言葉吐いてんだ? 親にボロ雑巾のように捨てられ、生活出来ねぇストリートチルドレンがゴロゴロ転がっているっていうのによ!!」 「それ以上言うとぶつよ!!」 言うと同時に鈴花は駆け出していた。ここまで自分の存在を汚されといて黙っている訳にはいかない。
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