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ピピピピ!!
日曜の朝。
どうやら間違えて鳴る様に設定した目覚まし時計が、俺の睡眠を妨げた。
「…ん…」
僅かに目をあけ、目覚まし時計の位置を確認しアラームを解除する。
しかし、俺の家には俺の眠りを妨げるもう一つの障害がある。それは…
「おにぃちゃーん♪ 朝だよー♪」
来た来た、来やがった。
冬でもお構い無しに布団をひっぺがす妹が。
よほどの大事件でもなけりゃ日曜の朝に俺が起きたりしないって知ってるのに、ご苦労なこった。
「おにぃちゃん、おきてー。何かね、お母さんとお父さんがもう一生帰ってこないって言って出てった」
大事件だ。
「嘘だろ!? 何でだ!?」
「元々そりが合わなかったからだって」
「なら結婚するな!」
そんな理由で家族が減るなんて夢にも思わなかった。
「はあ…どうしよう…いきなり親がいなくなるなんて…」
俺はため息を吐き、項垂れる。
正直もっと取り乱してもいいと思うが超展開すぎてこれぐらいのリアクションしか出来ない。
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