57人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ……あの…
た…たまたま…一緒になって…」
「はあ!?」
松岡君が目を細め言った。
「お前と三井が付き合ってるとか、言ってる奴がいるけど……
かなり笑えるよな?」
目が……
笑っていない……
「万が一…お前と三井が付き合ってるとしたら…
三井の趣味を疑うよ」
「だよなぁ!」
寺田君がゲラゲラと笑いだした。
「実際どうなんだよ?
怒らないから…お兄さんに言ってごらん?ん?」
もう頭の中が真っ白だった─。
付き合っていると言えば、きっと殴られる…
付き合っていないと言っても、「はい、そうですか」と納得してくれるとは思えなかった。
手足の震えが次第に増していき、額から汗が伝うのがわかった。
僕はただ、このまま時間が過ぎるのを待つしかなかった…。
最初のコメントを投稿しよう!