告白

5/7
57人が本棚に入れています
本棚に追加
/186ページ
「室町君って今彼女いるのかな?」 どういう流れで、こんな話になったのか分からないが、真剣な顔で彼女は僕に質問をした。 「え!?……か…彼女なんて…いるわけ……なぃょ」 僕は必死に答えた。 そう…彼女なんて…いるわけない。 ボサボサの髪に、黒渕眼鏡… これで成績優秀だったら、少しは救いがあるが…勉強もまるで駄目。 救いがあるとしたら178cmの身長くらい? まぁ、この時の僕は『ウドの大木』と言う言葉すら知らなかったんだけど…… 「好きな人もいないの?」 「いないよ」 「気になる人は?」 「いない…」 「そっか……」 彼女は僕に次々と質問し、少しうつ向いた。 僕の返事の少なさに、呆れてしまったのだろうか… その姿は落ち込んでいる様にも見えた。
/186ページ

最初のコメントを投稿しよう!