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さてと、
ボクも行こっかな。
ボクはグラウンド側の校門から外へと出て、
もう一度六年間お世話になった校舎を振り替える。
……もうここで勉強したり、遊んだり、競い合ったり、泣いたり、笑ったりする事は無いんだよね?
………六年間色々あったけどさ、
今までありがとう。
さて、
俺はまた前を向き、
今度こそ校門を出た。
………ん?
その時ボクは何かを感じふと左の郵便局の方を見た。
郵便局の狭い駐車場に止まっている一台の車。
そしてその中にいる一人の少年。
ソイツはとても力強い表情をしている。
そしてそいつからはボク達と同じような力を感じた。
にしても、
アイツ……どっかで………
あっといけね。
帰んねぇと。
ボクは右に曲がり我が家へと向かった。
空には星が輝き始めている。
その時の"ボク"はどんな気持ちだったんだろうな?
少なくとも"俺"は憶えちゃいないよ。
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