第五章<[少女趣味]零崎曲識と零崎開始>

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>薄暗い裏道を、独りの男が歩いている >「こんばんわ、お久しぶりですね。曲識さん」 >「あぁ、随分と久しぶりだな、式見」 >曲識は振り向いて言った >式見と呼ばれた少女はにっこりと笑って >「斑織じゃなくて式見として会うのは本当に久しぶりですね、お変わりありませんでしたか?」 >「あぁ、悪くない日々を過ごしているよ」 >曲識は微かに笑って答えた 「式見はどうなんだ?」 >「楽しいですよ?染識と一緒だと退屈する事がないですから」 >その答えに曲識は何処かしら満足気に頷いた >「あ、そう言えば零人を知りませんか?最近姿を見ないんですけど…」 >「僕も知らないな」 >それを聞いた式見は微かに淋しげな顔をした >「そうですか…」 >零人とは零崎人識のことだ >式見は人識のことを零人と呼び斑織は人識の事を人識と呼ぶ >友達と家族 >その違い故だった >「所で、そろそろ零崎を始めたくありませんか?」 >にこりと笑う式見 >曲識はその笑みに微かに目を見開く 「お仕事なんです。斑織じゃ ・・・・・   ・ 駄目だから[今]は式見なんです」 >クスクスと笑いながら[式見]は告げる > ・・ 「暗殺は[斑織]には出来ませんからね」 >「鬼と呼ばれるのは同じだろう?」 >「いいえ。殺人鬼と人殺者は似て非なるものですから」 >それに、と式見 >「私は紅の鬼ですけど斑織は赤黒斑の殺人鬼ですからね」 >「……二重人格と言うのは厄介だな。私は君とは解り合えそうにない」 >「構いませんよ?今私は只の人殺しですからね」 >「…協力しよう。実はさっき君に会ってから酷く落ち着かなくてね」 > > >式見は、その言葉ににやりと口元を歪めた >「ありがとうございます。[少女趣味]<ボルトキープ>零崎曲識さん」 > > > >[紅蓮鬼]<グレンキ> >八枷式見ヤツカセシキミ >[少女趣味]<ボルトキープ> >零崎曲識ゼロザキマガシキ > > >それが今現在の彼らの名前だった > > > >肯定の鬼が紅色を纏いて嗤うトキ >闇の扉が静かに開く… > > > >――さぁ、無垢なる体を引き裂こう……? > > > > >第五章<[少女趣味]零崎曲識と零崎開始>終了
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