19人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
>「ん~…祈啼漓君、どーやらここに勤めてるようだね」
>ピカピカと点滅するネオンの看板を見上げてスーツ姿の零崎双識は呟いた
>
>「<クラブルナティックアクア>。か…狂人の水、なんて破滅的なセンスだねぇ……」
>カランカランカラン
>「うるせーっすよ双識さん。店の前で悪口言ってんじゃねーですよ」
>かつかつと革靴の音と共に金髪の青年が店の中から現れた
>「オーナー来てんすからね。今茹でダコ寸前すよ。怒りで」
>「あ、それは悪かったね」
>双識はすまなそうに首を竦めた
>「寄ってきます?ソフトドリンクはオレンジジュースだけっすけど」
>「いや、遠慮しておくよ。祈啼漓君の邪魔しちゃ悪いからね」
>「早希っすよ」
>間髪入れず祈啼漓は答えた
>
>「今は<クラブルナティックアクア>のNo.1ホスト、早希っすよ。双識さん」
>
>にやりと笑って祈啼漓―否、早希は告げた
>
>「うふふ…そうだったね」
>双識も笑っていた
>
>
><クラブルナティックアクア>No.1ホスト
>簀戸祈啼漓スドキナリ(早希)
>[自殺志願]<マインドレンデル>
>零崎双識ゼロザキソウシキ
>
>それが今現在の彼らの名前だった
>
>
>
>
>―さぁ、明けない夜が、始まるよ?
>
>
>
> 第三章<[自殺志願]零崎双識と<クラブルナティックアクア>>了
最初のコメントを投稿しよう!