19人が本棚に入れています
本棚に追加
すると横山は
「やっと家に着いたー」
と家にはいったなりすぐに寝転がった。
「あー疲れた。」
ふと時計を見る。
「もうこんな時間か」
と横山は呟いた。
ここでなぜ『こんな時間』になってしまったか説明しよう。
彼の所属するサークルは打ち上げをしていた。
先輩たちは20歳を越えているのでお酒を飲めるが横山は未成年なので飲めない。
ちなみに後輩はいないし同学年の人は20歳を越えていた。
つまり彼だけがお酒を飲めないわけだ。
面白くもないのに二次会まで付き合わされてこんな時間になったのだ。
横山は疲れていたのかすぐに布団を敷き寝てしまった。
しかし30分もしないうちに起きだした。
どうやらトイレにいくようだ。
横山は小声で
「腹痛いなー昼食ったスイカに醤油がまずかったかな。」
といいながらトイレに入った。
しばらくして出てきた横山は床がぬれてることに気付いた。
ふと窓を見ると窓の鍵は壊されていて雨が中にふり込んできている。
横山は不信に思い部屋を見回した。
そして、横山は玄関に誰かいることに気付いた。
顔は暗くて見えない。
横山はそれに近づきながら
「君、人の家で何やってるんだ。」
と怒鳴った。
その声を聞いたそれは静かに横山の方にやってきた。
「おい。答えろよ。」
と横山は再び怒鳴ったがそれは一言も発っさずに横山にもたれかかってきた。
「なんだよ。」
と横山はそれの肩を掴んだ。
その時横山の腹に鋭い痛みが走った。
相手が横山から離れると横山は腹のほうを見た。
腹にはナイフが突き刺さっていた。
横山は体の力が抜けていくのを感じた。
横山が死をまじかに感じたとき不意に相手の顔が目に入ってきた。
それを見た横山は最後の力をふりしぼって言った。
「君、誰?」
最初のコメントを投稿しよう!