夏の日

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「貴様がふざけるからだっ!! 喰らえ左ィッ!!」 「うわっ!?エンジンブレード振り回すなよ!!」 ブチ切れた照井は 何処からか取り出したエンジンブレードを振り回して 水飛沫をあげる。 「あっ今掠った!! エンジンブレード掠ったって!!」 「そうか、なら死に曝せ!!」 「ギャーッ!!だからやめろって!!」 フィリップ達の事を笑えないくらい騒ぐ俺達。 むしろ一方的に騒がされてる。 取り敢えずは照井が落ち着くまで追いかけっこをした。 「…はぁ…はぁ… タフだな、照井………」 「左、こそ…はぁ…持ちこたえたな…はぁ…」 ビッシャビシャの身体を 砂浜に横たえる。 正直めっちゃ疲れた。 「おーい、そこのいい歳こいて 鬼ごっこしてた成人男性二人ー。西瓜だよー」 亜樹子の悪意に満ちた呼び掛け。めっちゃ腹立つ… フィリップは笑顔で西瓜を 頬張ってるし。 照井も畳に座り、西瓜にかじりつく。 「…うん、美味いな」 プッ、と口を尖らせて種を吐き出す照井。 途端にフィリップも真似る。 …そんなこんなで、あっという間に日が暮れてしまった。 「あ、そろそろ帰ろうフィリップくん」 「もうそんな時間かい?」
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