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さっき倒れた際に打ち付けたのか、右頬が青黒く腫れ上がっていた。
「綺麗な顔が台無しだよなぁ…
でも嫌いじゃないぜ、照井」
チュッ、と動けない照井に
キスを落とせば、
照井は意識を取り戻し、
ピクリ、と動いた。
「んっ…」
「あ、目が覚めたか?照井」
「左…何のつもりだッ!?」
「何のって…ねぇ?」
「ふざけるなッ!!
フィリップは…フィリップ!?」
照井は転がっているフィリップの変わり果てた姿に絶句する。
…少しは俺の気持ちもわかるだろ?照井
「左…何故…」
「何故…?そんなのフィリップが俺からお前を奪ったからだろッ!!」
「あッ…………!!」
ガヅンッ…
照井の頭を殴る。
閉じかけた傷口がまた開き、
血が溢れ出す。
呻き声一つ上げずに、
俺を睨み付ける照井。
それでも痛いのか。
息は上がっていた。
「左…止めろ…」
「照井が俺のものになってくれたら止めるぜ?」
「……ッ…断る…」
フィリップへの愛を貫く為に
断固として拒否する照井。
「…っふふ…ははは…あーッはははははハはははハッ!!
さすが照井だッ!!
だから大好きなんだよォォォォォォォッ!!」
ガヅンッ!!
「っぐぁっ!」
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