342人が本棚に入れています
本棚に追加
/113ページ
愛智をベッドに寝かせて、氷枕などを用意した。
「…大丈夫か?」
俺の問いに愛智は頷いた。しかし、顔色はまだ悪くて息が荒い。
「少し体を起こそうか。そっちのほうが呼吸がしやすいだろ?」
俺は枕を立てて、愛智の体を起こした。一瞬、愛智の顔が歪んだ。体を少し動かすのもきついらしい。
「ごめんな…。つらいよな…。」
俺の呟きに愛智は微笑んで首を振った。しかし、咳き込み始めた。
「ゴホッゴホッ…ハアハアハア…。」
俺は背中を擦ることしかできない。かなり苦しそうなのに…。
最初のコメントを投稿しよう!