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僕の言葉に父上は頭を抱え込んだ。
「ああ、なぜ…なぜなんだ?おまえは王家の血をひくというのにその軟弱さ!」
「僕は血がなくとも充分役に立ってみせます!」
父上は乱暴に杖で床を叩く。
「メンツが立たんと言っとるんだ!おまえがまるで人間寄りだと世間に知られてみろ!次期国王は大丈夫かと騒ぎ立てられ、また国は乱れる!」
「………はい…」
分かっては、いる。
それは十も承知だ。
だけど僕は幼いころから
人間界の絵本やらアニメやらを見てきたのだ。
パインレンジャーに憧れたし、アムパムマンだって好きだ。…タージャはホントに名犬だと思う。
と、そこへ
「ずいぶん騒がしいのね」
僕でも父上でもない声がする。
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