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「んなっ!?何でだよ、わかんないだろそんなこと!」
「わかるさ。おまえの血はどうせ飲めたもんじゃない」
「何だとッ!?オレの血見たことあんのかっ?真っ赤なんだぞ!!?うまいに決まってる!」
血は吸われたくはないくせに、興味をもたれないのはイヤらしい。
まったく子供だ…。
「バカか、血なんかみんな赤色だ。それよりもな…」
タカシは急に意味深はオーラを出してノブオに近づいてくる。
「ななに!何、なんだよなんだよ…!」
こういう時のタカシにまだ慣れないノブオはタジタジになる。
タカシは自分の服の首の部分を人差し指でクイッと下げると
「バンパイアの血はそうとう美味らしいが…ノブオ、飲んでみるか?」
ノブオの前に立つタカシの表情が逆光で見えない。
あ…魅せ、られる……。
ノブオは無意識にタカシの首筋に指をなぞらせようとして………
「………ハッ!!!!あ、あっぶね…!テメェこのやろうッ!!!!な…なにやらせんだっ!!!!?」
「…クッ、プハ!」
タカシの肩が小刻みに揺れる。
「ッ…今度は何だよ!」
「お…お、まえ必死すぎる…!」
タカシは自分のシリアスモードにノブオが戸惑うことに気付き、こうしてノブオをからかうことを楽しみとして覚えてしまった。
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