僕って…

7/10
426人が本棚に入れています
本棚に追加
/130ページ
「え、ないっスか…。そっか…なんだ。ならないのか、…残念」 ホッと安心したかと思えば、なんだかがっかりした様子のタチバナ。 ポロッと出た“残念”は本音か? …何故だ? 「残念?」 聞き返すとタチバナは我にかえる。 「っあ、や、あれッ??ざ残念…?オレ、何…」 「なりたかったのか?」 「イヤ違う。違うんです。別に吸血鬼になりたかったわけじゃないんです」 早口に言い訳めいたことを口走る。 「じゃあなんだ」 僕はタチバナを急かした。
/130ページ

最初のコメントを投稿しよう!