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「え、ないっスか…。そっか…なんだ。ならないのか、…残念」
ホッと安心したかと思えば、なんだかがっかりした様子のタチバナ。
ポロッと出た“残念”は本音か?
…何故だ?
「残念?」
聞き返すとタチバナは我にかえる。
「っあ、や、あれッ??ざ残念…?オレ、何…」
「なりたかったのか?」
「イヤ違う。違うんです。別に吸血鬼になりたかったわけじゃないんです」
早口に言い訳めいたことを口走る。
「じゃあなんだ」
僕はタチバナを急かした。
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