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「う、えっと…吸血鬼に…なりたかったわけじゃないんですけど…ただ、そのえーっと」
「早く言え」
僕はタチバナの顎をガッと掴み、指に力を入れる。
ミシ…
「いたあ…!?ちょっタカシさ…いたい痛い!!!」
「さっさと言え」
ミシミシ…ッ
「わ、わかった言うっ!言いますから…!」
…しかたない、離してやるか。
顎が割れるかと思った…というタチバナの呟きは無視した。
「で?」
「言わなきゃ、ダメすか?」
ふむ…。
「もう一度くらうか?」
「うそっ!嘘ですよ!ちゃんと言いますよ!」
ふ…楽しい。
ノブオもタチバナもどうしてこんなにからかいがいがあるのか。
「言ってみろ。聞いてやる」
「………………シさんと………いっ……かな……って」
なるほどな。
「まったく聞こえん」
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