大大大事件。

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店までは本当に楽に着いた。 ただし、服を買いに行くだけでこんなに注目を浴びたことはなかったが。 「ノブオ」 「ん?」 試着室で着替えていたタカシに呼ばれ行ってみれば 「どうだ?」 シャッと開いたカーテンの裏には形容できないほど極上の男がいた。 「ッつ、お…!」 なんつー色気!!! オレはカーテンをまた勢いよく閉めタカシの姿を消した。 ……ヤバイヤバイヤバイ…。 なんて男だルートビッヒ・タカシ! あの瞬間、息がつまって心臓が痛い。 お…落ち着け! 深呼吸しんこきゅう。 深呼吸… 「コラおまえな。何だ急に。驚くだろうが」 「オイィッ!まだ出てくんなよ!」 オレが気持ちを鎮めてんだから! だがまあ、 オレの考えとはウラハラにタカシのイケイケな姿を見てしまった店員やら客やらによる撮影会が幕を開けてしまった。
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