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僕はノブオの頬を両手で挟み、タコ口にしてやった。
「落ち着け。…分かったか?」
「ふぅぃ~…」
ノブオはコクコクと頷き
うまく喋れないなりの返事をした。
「…そうか。全く、おまえは飽きないな」
タカシがフワッと呆れたように笑う。
ノブオをタコにしたまま。
タカシの柔らかい笑みにノブオの胸はドキッと高鳴る。
「は…!離せよ!も、そうゆうの止せよなぁっ!」
き、キンチョーすんだろ!
バクバクと心拍数が…!
ノブオはそのままリビングを出て部屋に戻ってしまった。
「な、なんだ…?」
さっきの笑顔は自然なものだったため、何故ノブオが怒ったのかタカシには分からなかった。
S要素はあっても、いまいち鈍臭いのだ。
言い換えれば、それだけノブオに心を許しているわけだが、それには全く気付くそぶりもない。
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