426人が本棚に入れています
本棚に追加
ノブオはニヤつく頬を数回叩き、いかにもすまなそうにタカシに声をかける。
「タカシ？…あのさ、さっきはごめん。ちゃんと謝りたいんだけど出て来てよ」
別に謝るほどのことでもなかったけどな。とは思っても言わない。
ん？
何の反応もない…―。
「？…タカシ？」
再び声をかけるも、扉の向こうはさっきと変わらず。
な、なんだよアイツ！
怒ってんのか！？
もとはと言えばテメーがわりんだろが…！
「ッオイ！タカシ！出てこいよコラ！」
すっかり先程までの理性をなくし、部屋のドアを蹴り飛ばす。
…と。
「…るさいな」
タカシが急にドアを開けるもんだから。
「え…ちょっ、バカ急に、っ！」
オレはバランスを崩し自分で仕掛けたロープに踵を引っ掛けて……
ヤ、バイ
こ！転ぶ………！
オレは頭を打ち付けまいと必死で、何がどうなってんのか分からない。
「あ…？は、」
ただ
オレは何かを掴んでて
タカシも一緒に倒れてきて…
そんで。
「いィっ…ッッッテェェエェ!!!!!!!!？」
「マッ…!!……ジィイイィィィィ…！!!!!!!!!」
オレたちは叫び合ったんだ。
最初のコメントを投稿しよう！