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そんなある日のこと。
「ノブオ。僕は今日から学校に行く」
「あ、そうなんだ?吸血鬼も学校とか行くんだな。どこの学校?」
タカシはじっ、とノブオを見据える。
「な、なに?…っは、まさか…!まさかおまえオレと同じ学校に……!?」
タカシはニヤッと片方の口角を上げる。
「そのまさかだ」
「ヒィッ…!ココココ困るよタカシきゅん!いや、タカシくん!」
おまえが来た日にゃ、大混乱は必須だ……!
「大丈夫だって。安心しろ、もう誰の血も吸えないから」
他のヤツラは襲わない、と付け足すタカシ。
「違う!そんなことは心配してねぇよ!問題は血じゃなくてオマエだお・ま・え!」
「意味がわからない」
タカシは片眉を上げ、怪訝そうな表情をしている。
…ウッ、カッコヨス!
このイケメソが!!
「おまえは、そうやって無意識なのに人を惑わすからダメなの!朝から制服で公道なんか通ったら萌えちゃうだろ!?」
「モエ…?何だソレは。おまえは時々訳のわからない言葉を使うな」
「とにかくなっ?ダメだから!通うならあっちの学校にしろよ」
「国にはまだ帰れない。それにもう手続きもしてある。いまさら変えられないだろ」
着替えてくる、と自室に向かうタカシ。
なっ…なんて分からず屋!!!
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