METAL

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 荒れ果てた大地を、夕日を背景に口笛を吹きながら歩くひとつの影があった。よく見ればそれは青年で、髪型はショート。目は大きめであった。  ここまで聞けばごく普通の青年だろう。だが問題はこの男の格好だ。髪は右が白く左が黒い。逆に顔は右が黒く左が白い。更に胸には十字の傷があり、何よりも、服装がマフラーとふんどしだけで、ほぼ全裸に等しい状態だったのだ。  こんな奇人以外の何者でもない青年。名をスケイル。この物語の主人公である。
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