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「ナツ~。カラオケ行こ~」
学校の門を出ようとしていた私に、後ろから飛び付いて来たこいつは親友のアミ。
小さくて、目が大きくて、いつも笑ってて。
毎日毎日、気付くと私の横でヘラヘラしてるやつだった。
アミと知り合ったのは、中学受験の試験会場。
アミの受験番号がたまたま私の次だった。
『ねぇねぇ。消しゴム2つ持ってないよね?』
背中をツンツンとつつきながら困り顔で私の顔を覗き込む。
『ないけどいいよ。半分あげるよ。』
私は自分の消しゴムを半分に切り片方をアミに手渡した。
『えっ!!いいの?本当に!?ごめんね。ありがとう。』
満面の笑みで消しゴムを持つ私の手を強く握った。
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