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母は、私達が生まれた時の話をしてくれた。
蘭が難病を患った事を知った母は、私と一緒に自殺まで考えていた事。
一番辛かったのは、幼い私に、病気を告げた事だったと。
麗みたい自由に遊ばせてやれなかった事。
学校でのイジメで蘭が泣いて帰って来た事。
全てを話してくれた。
「蘭…病気を持たせてごめんね」
泣いて言う母の姿に……
「かよちゃんのせいじゃないよ?
神様が蘭なら耐えられるからつけたって」
「…覚えてたの?」
「うん、最初の頃は神様なんかいないと思ってた。今もそう……思ってる。でもこれは蘭の試練なんだと思ったんだ」
「蘭……」
この時は小さい頃の話を咲かせていた。
何か月か仕事をして居る時だった。
左のこめかみは相変わらず心臓を打つかの様な不快感はあった。
でも、それは日常によくある事なので、ヒドい時は蒸しタオルで温めたりしていた。
だけど、その不快感よりも私の頭痛悩まされて居た。
頭痛なんてあまりなかったのに……
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