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この世に生を受け19の年。
私達双子は、3月生まれ……早生まれだから、この歳に成人式を迎える。
成人を向かえると言う事は立派な社会人の仲間入りになる。
かよちゃん…実母は37歳。
パパが38歳。
私が言うのは変なんだけど……両親は若い。
子バカなのか?
親が若いね、とか言われたらやっぱ嬉しい。
でも、ちょうど蘭くらいの歳にはかよちゃんは蘭や麗の子育て入っている歳でもあった。
今の自分に置換えたら………まず無理(苦笑)
病気を患っている子供を育てるのにどんな大変な事かを自分自身がそう育てられてるから知っている。
でも、この成人式は私にとって行きたくない理由があった。
もし興部町で成人式を迎えられるなら、私は絶対雄武町よりも興部を選ぶと思う。
10歳の時、頑なに母に願っていた事……
“死んでも成人式には出たくない”
その意志は、9年経っても変わる事なかった。
きっと40歳60歳になっても変わらないだろう。
その思いは誰にも曲げる事はなかった。
職場の店長・河本(かわもと)店長も、事情は母から教えてもらっていたから仕事を入れてもらった。
河本店長は、母の高校の時からの先輩らしく、私が難病を患っていても快く受け入れてくれた。
いつ入院になるか分からないから、正社員としては働けないけど、それでも構わないと思った。
言い方は悪いけど、こんな蘭でも雇ってくれる人がいる。
それだけでも有り難がった。
成人式を迎える何ヵ月か前に招待状が届いた。
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