366人が本棚に入れています
本棚に追加
/122ページ
-春-
晴れて新1年生となった。
1年生は4組まで、150人以上がいた。
蘭は1年1組。
麗が1年2組。
浮き浮きとしていた自分。
でも…1年生で勉強での記憶がない……
左のこめかみあたりと、左目に激しい激痛に襲われた。
立てないぐらいの激痛……
病院に行くと……また脂肪がたまっていて、パンク状態になっていいた。
そのまま入院となった。
手術となると……大きな手術となるので、体力が必要とされていた。
身長も体重も……平均より明らかに小さく、体力も同じだった。
6歳で、100cmもなく……わずかの88cmの体重は20kgもない。
「大きな手術となると、今の蘭ちゃん体力に耐えられるかが問題です」
医師はそう告げた。
痛みに苦しむ我が子を前にして、父はいった。
「蘭を、娘を助けてください!!」
母も私が痛がる姿はほんと見てられなかったといっていた。
その記憶はないが、母が言うには……
“蘭は偉かったよ。
蘭と同じくらいの子供は、痛みに耐え切れなくって……痛い痛いって大声で泣くのに、蘭は必死で痛みを耐えていたんだから”
緊急手術開始された時、
私は麻酔によって寝かされていた。
大きな手術室。
大浦医師を筆頭に、若手の研修生がズラッといたという。
手術となれば全身麻酔の上……母達はそれをみて不快を感じた懇々と説明する教授。
マジマジと患者の体のカフェオレ斑に触る研修生。
さすがに父親がキレて。
「うちの娘はあんたらのモルモットじゃないんだぞ!!
気安く娘に触るな」
怒るのも無理ない。
8時間という長い手術を終えて、私はICUに入った。
私が目を覚ましたのは、手術後から3時間程。
息苦しい酸素マスク。
体がやたらと重たく、左顔やひどい頭痛で目眩や嘔吐があった。
鎮痛剤の効果はあまり効いていない。
それと機械の音やら無数に紐みたいのが体に付けられていた。
右を見ると……白衣を来た母と父の姿。
最初のコメントを投稿しよう!