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しばらくしてから、担当・執刀医が着て説明を受けた。
手術後から2回目の対面だった。
でも、この時私は……
“この医師とは長い付き合いにはならんな”とどことなく感じた。
なんとなく……勘のような感じだった。
山本医師は家族ともう一度話をするという事で、母を呼び話を始まった。
医師からは一言……
左の瘤の正体は、神経線維腫症の一種みたいなものつまり癌の兆候ありとの事。
まだ若いから、その兆候は本物の癌にもなり兼ねないものだった。
神経が通って、かなり細い神経が通っていて簡単には摘出も出来ないと話された。
もしも、大きくなれば、顔の形が変わってでも摘出する、と。
その告知に母は唖然。
次第に母は悲しそうな表情になり涙を流した。
衝撃な事だったに違いない。
自分の娘が、新たな病気を告知されて平気でいられる訳がない。
平然といられるほど、母は強くない。
それは私が一番良く分かっているから。
「かよちゃんが泣く事ないよ?」
「蘭…どうしてそんな平然としていられるの?
癌になる可能性あるかもしれないのに……」
「蘭は大丈夫だよ?
今さら、病気1個や2個増えたって大~丈~夫~(笑)」
「蘭は強いね」
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