-手術-

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2週間ぶりに少しだけベッドから降りた途端に、一歩歩む前にその場に倒れてしまう。 足の筋肉が衰えて歩行困難だった。 母は、タバコを吸うので…… 私の前ではけして吸わなかった。 私が寝付いた時以外行かなかった。 「ママ~ 蘭大丈夫だからタバコ吸いに行ってもいいんだよ?我慢しないで」 と言った時は母は喜んでいた。 「ありがとう蘭」 外には当然出れなく、外来や売店にはいけないが、ICU内の病棟内の移動は車イス。 車イスに座りながら、 窓から外を眺めていた。 病院の隣りでは何かを建物を作っていた。 「ママ…… 手摺(これ)に掴まるぐらいなら立っても平気かな?」 「そっか…… 蘭小さいからみえないもんね。点滴の紐には気をつけて」 「うん」 作っている建物をみて。 「あれ……何?」 「多分、新しい北大病院じゃないかな?」 「ここ壊されるのかな?」 と、話をしていた時、病棟の向かいにあった形成外科の看護師が来て。 「あら♪ 蘭ちゃんどうしたの?」 「あそこ何できるの?」 「あれね、 新しく出来る入院病棟だよ」 「いつ出来る?」 「予定は2年かな」 「蘭が8歳になったらだね」 「じゃあまたね蘭ちゃん。 元気になったら遊びにおいでね」 「はーい」 看護師さんが戻った後。 「蘭……ずっと立っていたら疲れるから、そろそろ座りなさい」 「うん」 座った時に何かに気付いた。 「ママ……なんか冷たい…」 尿の管ではない。 古い血を取る管(くだ)でもなく…… 点滴はちゃんと付いていた。 濡れた肩を見上げると、 液体が入っている大きな袋の下が取れていた(滴が落ちる場所の下から) 当然……母と蘭はびっくり。 私は慌てて繋げた。 咄嗟に何事もなかったかのようにつける私の姿を見ていた母はびっくりしたといっていた。 手術して半年後 ICUから一般病棟へと移された。
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