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少しずつ痛みがなくなりかけていたが、抑えていないとまた痛くなりそうだった。
失明しているハズの左目が、ぼやけて視界が見えて居た。
でも視界といても…筋肉切断しているので、地面しか見えてない。
空なんか当然見えないし、建物なんかも見えない。
心配して麗もご飯食べないで、蘭の手を引っ張ってくれていた事を覚えてる。
「蘭ちゃん…大丈夫?」
「…ママ嫌い…だから、プリント見せるの、蘭イヤだったんだ…蘭好きで病気持ったんじゃないもん…」
「麗は蘭ちゃんの味方よ?まだ目痛い?」
「こっちのここ(左のこめかみ)なゃなくって良かったケド…少し痛い」
「ぬらしてくる?」
「いい。とったら痛いもん」
「麗もママ嫌い。ママはすぐに怒るもん」
やっと学校へとついた。
先生が出席をとっていた。
「丸山?どうしたんだ目?見せて見ろ?」
ハンカチをとった先生は唖然していた。
フッと自分でみてみると、ハンカチは血塗れだった。
「どうしたんだ!!その目!?」
バレたらママに怒られる。
「ぶつけた」
「ぶっかったぐらいでそんなになるか!!痛かっただろう…どうして我慢してたんだ!?こんなに腫らして…」
先生の一言に涙を流した…
ママは心配してくれなかったのに…先生は心配してくれる。
先生は私を病院へ連れて行った。
何やら角にぶっかったんではと…幸い失明はしていなかったという。無意識にハンカチで濡らしてずっと目をあてていたので、菌が入らなかったといっていた。
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