-イジメ-

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実際8歳と9歳の記憶が全く未だにない。 親に聞いてもわからないという。 10歳になった時、5年1組だったのは覚えている。 体調はあまり良くはならなかった。 喘息が毎日… 一週間に何度もだった。 定期検査では、次の手術は未定となった。 今の間までは、手術は出来ない。 私は先生に言った。 しばらく入院したくないと、勉強での遅れがあるから落ち着いたら手術を受けると話をした。 大浦先生はすぐには返答しなかった。 当たり前か…… 定期検査は月に2度来る様に言われた。 飲み薬たくさんあった。 少しでも自然な所や海風があるところで養生する事も言われた。 ちょうど父も出張が決まり、札幌から5時間かかるホオーツクの海に囲まれた町に来た。 都会っ子が急に田舎にきた時は驚いた。 雄武町という。 人口も1000人もいない。 転入してきた学校は2クラスだけだった。 1組や2組やA組やB組ではなく…5年松組(1組)と竹組(2組)。 蘭は竹組だ。 5年生はわずかの26名。 札幌にいたクラスの人数には半分以下…… なんでこんなに少ないんだろう?と、思った。 都会の人がそもそも考えそうな事。 でも…関係なかった。 早く元気にならなければと思った。 でも…… この時から、自分の人生が変わった。 学校での義務教育7年間は辛い出来事しかない。 楽しい想い出すらなかった。あったのは悲しみだけだった。 イジメとなる原因は、自分にあるというが、私には転入初日からだった。
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