-イジメ-

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目玉潰れる?って… 蘭目…潰れてなんかない。 病気でこうなったんだもん。 この時代…エイズの病気が有名になっていた時でもあった。 蘭の病気もわからないから、血やら空気感染があると思われていた。 毎日がイジメの対象となった。 下駄箱の中を開けても、靴がなかったり… 今日はあったな…と思えば、無数の画鋲。 椅子や机にも両面テープに付けられた画鋲。 机の上には、枯れた花を入れてある花瓶。 男子が、 “化物には枯れた花がお似合い” “化物の癖に、人間の中で生きてるな” “死ね目玉潰れ女” “生きる価値なんかないだろ” 集団無視の方がどれだけ…良かったのかと思う。 涙をこらえて…… 早く一日が過ぎて欲しいと願った。 何度も自分の心を押し殺したか分からないぐらいだった。今とは違って勇気のない子供だった。 女子も陰険だった。 女がもっとも得意とする事…それは無視。 あの女(蘭)に話しかけた奴は、お前もイジメのターゲットにする。 女子には、勘違いしている女子に限ってリーダーぶってる女がいる。 何が偉いんだが知らんけど…何が楽しいんだが… 馬鹿なのはお前だと、今ならそう思える。…が、当時の自分はそこまで考えるまではいかなかった。 学校側でさぇ、イジメを知っていながら、知らぬフリしている担任教師。 給食の時間は皆と食べなければならないみたいだった。 初日からイジメにあっている私にすれば、給食の時間が特に大嫌いだった。 給食の時間にもなれば、男子は個人で食べていて、 女子は最後の晩餐会みたいに机を付けて食べる。
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