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「お願いだから、そんな事しないで。そんな事する前にどうしてママに…かよ子にいってくれないの?」
「ママ…ごめんね…ごめんね…かよちゃんに言ったら泣いちゃうって思ったのね」
「こんな事する自体かよ子は悲しいよ。蘭…札幌に帰りたい?」
「か…帰りたい!!蘭雄武(ここ)大嫌い、皆大嫌い!!蘭好きで病気持ったんじゃないもん、目だって好きでこうなったんじゃないもん!!
蘭…化け物じゃない!
目潰れてなんかない…感染なんかしない…席替えだって、隣りになる子が絶対に泣いて!!“大丈夫だよ私達が付いてるから”なんか回りに言ってる子もいて!
本当は自分じゃなかったの良かったって思ってるくせに!!」
自分1人じゃ何も出来ないくせに!!
偉そうに言いやがって!!
札幌での友達の事も言われて…何も知らないくせに、
それが一番許せない。
麗やかよちゃんやパパは免疫があるから感染しないって言われた。
麗だって!!見て見ぬフリだ。
大人になっても、絶対に忘れない!!
この世に悪魔がいるなら、先に奴等を殺してやる。
怒りや恨みを言った時でも母はずっと聞いていてくれた。
「かよ子ね…蘭だけ病気で生まれた時はこの世には神様はいないと思った。でも神様は蘭なら…この病気と向き合って戦えると思ったんだと思う」
「…耐えられないよ
蘭弱いもん」
「蘭…もう学校なんか行かなくっても良いよ?
蘭が辛いなら、かよ子は無理してまで行って欲しくない…勉強なんか家ですれば良い。通信でも何でもやっても構わない」
それから…登校拒否になった。
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