366人が本棚に入れています
本棚に追加
/122ページ
修学旅行の用紙だった。
一泊二日。
自分にとって修学旅行は地獄のようなもの。
行っても自分は家に帰れる訳でもない。
今思えば逃げ道がないから嫌だったのかもしれない。
この時の自分は、今思えば、結構嫌いな性格だった。
マイナスばかり考えて、すぐに泣く。
言いたい事も言う勇気さぇなく…自分からも、病気からも、人間関係からも逃げていた。当然、修学旅行は行く気なんかなかった。
麗は言った。
「ねぇ蘭、
修学旅行に行きたくないの小学校最後なんだよ?蘭が行かなかったら、クラスの皆行けないんだよ。修学旅行中止だっていわれたんだよ」
「蘭が行こうと行かないと、クラスの奴には関係ない。
行きたい奴はいけばいい」
いくら双子でも、
私達双子は気持ちは裏と表……
麗は社交的で明るい光。私は非社交的で暗い闇。
この時、私は妹も大嫌いだった。
お前は皆皆ばかりで、孤立している人間には見向きもしない。どうしてたった2人の姉妹で、同じ学校で組は違っていても一緒にいたのに…分かってくれないの…?
麗がいない間、かよちゃんと話をした。
かよちゃんは、中止になるのは当たり前だと言った。
何時間という話し合いに
2人で決めたのは行くということにした。
条件をだしてだ。
中学に1年生に研修旅行がある。
それだけは行かないと。
母はそれでいいと言った。
でもどうしても辛くなる様なら向かいに行くといってくれた。
最初のコメントを投稿しよう!