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担任の前谷が、1人ずつ何かを渡していた。
最後に自分の名前が呼ばれた。
返事しないで、前谷の元に行った。
「色々とあったけど、これからの中学生活を充実してくださいね。病気とも頑張って戦って下さいね」
と言って、品を渡された。
この女の笑顔に嫌気をさしていた。これは最後だし、言ってやろうと思った。
品を手で払い、その品はパリンと割れた。
「あんたに頑張ってなんて言われたかねぇんだよ。あんたなんか教師失格だから」
と低い声でいったら、クラス全体が静まり返った。そう言い、自分の席に着いた。
「丸山ってあんなキャラだったか?恐ぇ~」
さすがに前谷もビビっていた。
「え~これからは貴方方は中学生となります。大人の一歩を踏み出して、良い大人になっていて欲しいと思います。大人になったあなた方に逢える日を楽しみにしています」
キレイごとばかり、小さな声で。
「誰もあんたに逢いたいとおもわね」
私の一言でまたしても静まり返る。
「何か言いましたか?」
「あ、すみません聞こえました?」
「何て言ったのかな?」
「聞いていないならいい。知りたいなら教えてもいいですけど」
「何かしら?気になるわ」
こういう時しか言えない……
「フフッ気になりますか?
ここにいる皆は誰1人もあんたには逢いたくないと思いますけど?あんたにはほんとお世話になりました。この人生で一番思い出を有難う御座いますね。一生あんたにやられた事は忘れませんから」
と、言って席を立った。
小学校最後にやったなと思う。
そのまま校長室へと向った。
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