366人が本棚に入れています
本棚に追加
回りの人達は私をどう見ていたかは分らない。
皆が団体でチームみたいのを組んだとしても、蘭はその中に入る気などない。
そう言う人間は1人で何も出来ない連中だし。
物言いが冷たくしていれば、近寄ることもない事もない。
中学校生活は、それで行こう。
やられた分はやられた分返す……そう決めていた。
偶然、私の教科書をカッターで切付けるところを見た。
回りは“もっとやれ”など、笑いながら言っていた。
それを見ていた先生が、止めようとしていたが、私の方が行動に出て、主犯の女子の机から、教科書を取り出し、その場で破った。
「な、何するのよ!!」
「何って、あんたと同じ事してるだけだけど?あ、カッターは持ち合わせしてないから、素手でやらせて貰ったけど?同じ使い物にならんでしょ?
コソコソとやらんで、堂々とやれば?お返ししてやるから」
自分でも信じられないくらい度胸のある言い方をしたもんだと思う。
余計にイジメがエスカレートする危険性があるだろうにと思った。
でも、団体で動く者は、下っ端はただついて行くだけで、潰すなら頭を潰せばいいと、分ったからに違いない。
持病の痛み(キズ)よりも心の痛み(キズ)の方が痛いに決まっていた。
でも、そう言って今更止める事もなさそうだったから、私がある一言を言った瞬間……卒業をむかえるまでは、何もされず事を終えた事がある。
最初のコメントを投稿しよう!