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願書での写真は、眼帯を付けていない顔で写真を撮った。
学校側だけ、自分の素顔を知っていればいいと思った。
-卒業式-
長かった義務教育が終わりを迎えていた。
当然楽しい思い出など…なかった。
もう死を考えない。
生きて生き抜いて、“ある人”に会う為に……。
そのある人とは、当時は無名のバンド・MALICE MIZERのボーカルのGacktの存在だった。
麗はLUNA SEAの河村隆一のファンで、音楽番組をみていた。
私は音楽なんか興味が無かったからみてなかった。
その時にMALICE MIZERの曲が流れた…たった5秒だけの出来事に私は涙が溢れてきた。
凍付いた心が一瞬にして溶けて温まる様な感じになった。
歌が歌詞が気になった訳じゃない…声がGacktさんの声が気になっていた。
見た目は、凄く怖い感じだけど。
いつか生でこの人の声が聞いてみたい。
生きて、手術にも耐えたら会いに行きたいと思った。
立花先生が、私に話してくれた。
先生の旦那さんが雄武高等学校の教師で、お前が言う生徒さんがこっちの高校に着たら、俺が守るからと言ってくれた事を話をしてくれた。
でも、蘭が興部高等学校を選んだ事にショックだったと話されたと。
興部高等学校はイジメに関しては厳しいところもあった。
先生と握手した。
いつかまた…逢える日を楽しみにしながら。
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