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廊下側に居た男子の1人が追試が行われている戸を静かに開け。
「蘭ちゃんの眼帯の下にカンニングペーパー仕込んでるぞ~」
ビクッと体が反応した。
男子は冗談を言ったつもりだったのだろう。
そう思った時、教壇の前に居た英語担当・貫(かん)ちゃん(七島 貫…男ですけど、皆愛称で呼んでました)が教壇を蹴り…
「小出ー!!」と怒鳴り散らして、小出を取捕まえようとして追いかけて行った。
貫ちゃんが教壇を蹴ったせいで、追試を受けていた12名は頭が真白になってしまった。
私もその1人だった。
結局、追試合格にならなかった生徒は先生達のお説教。
お説教と言っても怖い説教ではない。
でも、私の頭は、説教よりも英語の追試に起こった事が頭一杯だった。
貫ちゃんは蘭が入学する時知っているし、蘭が眼帯する秘密を知っていたから小出にあんな風に怒ってくれたんだ。
間違なく…中根にも耳に入ってるよな~
なんか早く帰りたいなと考えていた。
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