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バス時間までまだあったが、なんかイヤな予感がしたので、さっさと帰る支度をしていると……
ピンポーンパーポーン~♪
「2年B組丸山 蘭。至急、中根まで」
あ~ぁ、やっぱり↓呼ばれた……さっき、小出も呼ばれてたからなぁ。よりにもよってなんで同じクラスなんだか。
ハッキリ言って、小出という男子は嫌いなタイプだった。家のクラスでは一番の問題児だったし、話もしたくないタイプだった。
職員室に向うと、中根先生が資料室に案内された。
「七島先生から話は聞いた。あいつには2度と言わせないように言い聞かせたからな」
「………無理ですよ先生。言ったってまたやるかもしれないし」
と、話をしていたら、コンコンと戸をノックする音が聞えた。
中に入って来たのは……千田先生だった。
え?なんで、千ちゃんが?
千ちゃんは2年A組の担任で麗の先生。
B組である私と小出は中根っちの担任なのに?
中根先生と千田先生は入れ替わり、中根っちはどこかへ行く。
「蘭、小出がお前の事を謝りたいっていっているんだが、会ってくれないか?」
「……」
「蘭にしたら許せないのはわかってる」
「先生がどうしてここに?」
「七島先生から話を聞いてな。どうしても許せなかったんだ。お前が中学校や小学校でイヤな想い出がある事知ってたからな」
「内申書に書かれてたから?」
「勿論書かれていたが、雄武中学校の松尾校長直接、ここに着て話してくれたんだ。“うちの大切な生徒を宜しくお願いします”ってな」
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