-高校生活-

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あっという間に3年を向えた。 楽しい事ってあっという間なんだなと感じた。 この学校とも…お別れが着たら………入院が控えている。 内心はしないで、就職したいとも思っていた事もあった。 お金を貯めて、自分の治療費くらいは自分で稼ぎたい…そう思っていた。 でも、そんな事は出来ないのも分っていた。 せめて…入院するまでは働きたいな……そうすれば、かよちゃんも“お金が…”って言われなくてもすむと思っていた。 手術をして、蘭の病気が完治したら…… 行きたいところがあった。 それは、札幌にある代々木アニメーション学院に入りたいと言う夢。自分には“夢”があった。声優に憧れを抱いていた。 声優はアニメのキャラに命を吹き込む大事な役目(つとめ)がある。そのキャラの影の存在となり、子供達に夢を与える事、その姿はけして表にはでない。そのキャラの想いや性格をいかに発揮させるかは声優の力次第。 俳優さん達みたいに体を使っての表現は出来ない。 映像に映し出されるキャラの行動や想いを伝えるのはどれだけ大変なのか。 挑戦してみたいと言う意欲が湧いてくる……けど、それは、自分の病気が完治すればいくらでも出来そうだった。
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