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「関係あるよ!!うちら家族なんだよ!!家族なのに、どうして麗だけが分らないの!?おかしいじゃん」
「麗に蘭の病気を言うのはまだ早過ぎるから」
「遅過ぎだよ……分らないから、人に簡単に言えちゃうんだよ!!」
「かよ子が悪いのかい!!」
「悪いよ!!蘭だけ小さい時に、病気の事言って、麗にはどんな病気で入院して手術してるのか分らないんだよ!?それを隠さずにちゃんと教えなかったかよちゃん達の責任じゃん!!麗を怒るのは間違ってる!!」
母にそう言った時。
母は言い返さなかった。
自分でも、あんまりわからないのに……知らないといけないのに……
「今度の手術の時は、絶対に麗を連れて来て!!蘭が麗に教えて覚えてもらうから」
蘭の手を握る麗の姿、蘭が次に目を覚ます時は、かよちゃんはちゃんと約束守ってくれているだろうか。
手術室の中は涼しい空間だった。手術台に横になると、手術への不安や恐怖がなかった。
大浦医師は、手術用の白衣を纏っていた。
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