君の手

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「なぁ、俺が消えてもお前は俺の後を追うなんて事はするなよ」 「……!!」 彼は気付いている。 僕が彼の後を追おうとしている事を。 「確かに俺はもうすぐ居なくなる。…でも、お前には見えなくても傍に居るから。だから…っ、俺の後なんて追わないでくれよ!!」 「本当に傍に居てくれる…?」 「あぁ。ずっと傍に居る」 僕を止める為に言った言葉は嘘かもしれない。 ……でも、ああ言わないと止まらないって事に気付いて言ってるのだから、僕はそれを信じて生きていくしかないんだ。 もうすぐ僕の目の前から消えてしまう彼を不安にさせない様に―――
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